StarScapeを使ってネオワイズ彗星を撮ってみた。
2020.07.29
こんにちは。
マルミ光機 製品開発部の北村です。
この7月から日本でも観測できるようになったネオワイズ彗星。みなさんはもうご覧になりましたか?
天候不順で、星空の観測や撮影には厳しい条件が続きますが、北村は7/21の20:00-21:00に、千葉県館山市から北西方向に奇跡の晴れ間を見つけ、撮影することができました。
今回はマルミの光害カットフィルターStarScape(スタースケープ)を使って撮影したネオワイズ彗星の写真の紹介と、StarScapeの効果について書きます。
なお冒頭の写真は、千葉県館山市から下記の設定で撮影したものです。
カメラ SONY α7RⅢ
レンズ TAMRON 17-28mm F2.8+StarScape
絞り F2.8
焦点距離 28mm
ISO 1600
W/B AUTO
*LightRoomで調整/トリミング
StarScapeの効果
下記の画像は、同一撮影条件で、StarScape未使用と使用したときの画像を比べたものです。
まずはホワイトバランスオートの場合。
カメラ SONY α7RIII
レンズ SONY 24-105mm F4 G
絞り F4
焦点距離 40mm
ISO 1600
W/B AUTO
*LightRoomで調整/トリミング
-
StarScape未使用
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StarScape使用
フィルター未使用の写真に黄色味が強く写ります。これは、都心部や工業地帯の強い光害が雲に反射したものです。
StarScapeを使用すると、黄色味の違和感が緩和され、夜空の部分もスッキリと落ち着きます。
次は、別のカメラとレンズで、ホワイトバランスを白色蛍光灯に設定して、同一撮影条件で、StarScape未使用と使用したときの画像を比べます。
カメラ FUJIFILM X-T4
レンズ XF35mm F1.4R
絞り F2.8
ISO 400
W/B 白色蛍光灯
*LightRoomで調整/トリミング
-
StarScape未使用
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StarScape使用
このように、光害の強い場所では、StarScapeを使いながらホワイトバランスを変えることで、黄色味を落としてスッキリ写すことができます。
ホワイトバランスの設定はカメラメーカーによって違いますので、お手持ちのカメラで最適なホワイトバランスを見つけてください。
さて、梅雨が明けますと、いよいよ夏の天の川の撮影が楽しいシーズンですね。
お盆明けの17日くらいから一週間が、月の影響が少なく、条件がよさそうです。
でも今年はお天気が心配ですね。出かける前にピンポイントで空の状態をチェックしたいですね。
そんな時にお役に立つのが、Windyという気象予報サイト(スマホ版アプリもあります)です。どの天気予報よりも極めて精度の高い予報を出すヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)のデータですので、日本中どこでも、一時間毎の雲の有無や推移が高精度でわかります。
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では、気象予報アイテムやStarScapeを上手に使って、美しい星空撮影をお楽しみください。
これから写真の話題や裏話、お役立ち情報など、楽しい記事をアップして参ります。
どうぞよろしくお願い致します(北村)