耐キズ性能について
2022.11.02
コマーシャル向け映像・ライブ映像・映画撮影などのカメラオペレーターにとって、撮影時のNDフィルターのガラス表面につくキズは、最も大きな悩みのタネのひとつで、何があっても防がなければなりません。たとえそれが小さな引っかき傷であっても、とりわけ高い濃度であればあるほど、キズが映像に与える影響は致命的になります。
だからこそ、キズ耐久試験に裏打ちされたNDフィルターが必要となります。
ガラス素材、スマートフォンの保護フィルム硬度測定などに適用されている、日本産業規格(JIS規格)塗料試験の鉛筆法(以下、ペンシルテスト)が最も一般的に普及している試験法です。
【写真: 安田精機 No.553-S(手押し)鉛筆引っかき硬度試験機】
マルミブランドにおいては、DHG Superシリーズがペンシルテスト最高硬度9H相当の保護機能を備えています。
Marumi CINE&TV WSND-ESは、この9Hを優に超える硬度を発揮するためどこまでの負荷に耐えられるのか、シネマ市場に普及している他社のNDフィルターと合わせて独自の試験法を用いて測定しました。
– A(*硬度48~52HRC)のピンで、荷重の軽い状態からテストを行い、傷が付くまで荷重を上げていく。傷が付かなかった場合はB(硬度58~60HRC)のピンに変更し、同様のテストを行う。*9Hの硬度は0~40.8HRC
– 目視によって傷の状況を確認する。
下の写真は、各ガラス表面を顕微鏡で焦点を拡大したものです。
※500g荷重の条件で金属ピン「B」(硬度58~60HRC)使用
※850g荷重の条件で金属ピン「B」(硬度58~60HRC)使用WSND-ES 2.4 の表面には、硬度 58 ~ 60HRC の金属ピンで荷重 850g までは傷の痕跡はありませんでした。
他の ND では明らかな傷の痕跡が見られます。
WSND-ES は、過酷な撮影環境でこそ、その優れた耐スクラッチ性能を発揮することが証明されています。このテストはマルミ独自の規格によるもので、JIS検査規格外であることにご注意下さい。